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ウルティマ オンライン(Ultima Online 通称UO)は、ウルティマシリーズのプロデューサー、リチャード・ギャリオットが指揮を執り構築された多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム

米国で1997年9月24日発売開始。日本国内では1997年10月発売開始、1998年9月より日本サーバーの運用が開始された。(それまでは日本から海外に用意されていたサーバーを利用)

米国に本社の在るOrigin Systems社が開発。Origin Systems社買収後は、親会社であるエレクトロニック・アーツ社傘下の開発スタジオとして開発、運営された。日本国内のサポート・運営は、日本現地法人のエレクトロニック・アーツ株式会社が担当している。

最初期の商用MMORPGとして、その後のゲームの歴史に多大な影響を与えたが、現在では日本人ユーザーが利用者の半数近くを占めているのが現状である。

特徴 編集

その最大の特徴は、特に開発初期においてオンラインマルチプレイを前提とした、ワールドシミュレータを指向してゲームデザインが行われた事である。

そのため、従来までのコンピューターRPGで多用されていたレベル制度ではなく、リアリティ追求のため、ある行為をすることでその行為に関連した能力が上がるスキル成長システムを導入し、さらに生産システム、派閥戦争のサポート、殺人および殺人者の討伐(自警団)を成立させる独自の対人戦システム、本格的な家建築等々、今日のMMORPGなら当たり前となっている様々な要素の多くも、このゲームによって確立され、一部の仕様に至っては完成度の高さから未だに他のタイトルと一線を画しているものもある。

本作はレベルベースの成長システムを持つ戦闘だけを目的としたMMORPGとは別の方向性を行き、一介の冒険者から、服屋や大工、果てはスリや凶悪殺人鬼まで、システムの許す限りではあるが、ありとあらゆる職業につくことが可能であり、今現在でも自由度に関しては本作を超えるネットワークRPGは存在しないと言っても過言ではない。

世界観 編集

かつて、邪悪な魔法使いモンデイン(Mondain)が、不死の宝珠(Gem of Immortality)の中にソーサリアと呼ばれる世界(Sosaria)を閉じ込め、思うがままに支配していた。しかし、異世界から召還された冒険者によりモンデインは討伐され、不死の宝珠も粉々に砕かれたが(ウルティマ1)、モンデインの力は消える事なく、砕かれた破片の一つ一つにも独立したソーサリアが存在する事となった。ウルティマ オンラインにおいて、1つのゲームサーバーの事をシャード(英語で破片の意)と呼ぶのはこの為である。

シャードには、幾つかの平行世界が含まれている。これらの平行世界は、破片の面に例えて、ファセットと呼ばれている。魔法、もしくはムーンゲート(Moongate)によりファセット間を行き来する事が可能である。

時代設定としてはウルティマIの直後の世界ではあるが、これまでのウルティマシリーズ及び後年に追加された設定も盛り込まれている。例えば、派閥のひとつである「ミナックス(ミナクス)」はウルティマIIの設定であり、その後の「Exodus」とそれに関連するイベントなどはウルティマIIIに端を発する。

冒険をする世界 編集

ウルティマシリーズの舞台であるブリタニアが中心であるが、この世界は「トランメル」と「フェルッカ」と呼ばれる2つの平行世界に分かれている。トランメルが「平和」の世界であれば、フェルッカは「戦乱」の世界である。そのほかにも「ロストランド」「イルシェナー」「マラス」「徳之諸島」「ハートウッド」「テルマー」と呼ばれる世界がある。

トランメル 編集

トランメルは、他者からのネガティブな干渉をいっさい受けない世界である。本来、世界はフェルッカのみであったが、分裂してもう一つの平行世界「トランメル」が誕生した。フェルッカとほぼ同じ地形と街並みを持つが、木々に気力が満ち溢れ、緑豊かな大地にUO初心者のために用意された孤島「ヘイブン」が存在する。

フェルッカ 編集

フェルッカは最も初期から存在していたファセットの源流である。フェルッカは他のプレイヤーから攻撃されたり持ち物を盗まれるといった危険性がある世界である。そのため大半のプレイヤーはフェルッカでの活動を避ける傾向が顕著であり、トランメルに比べて極端に人口が少ない。一方で戦闘に長けたプレイヤーはこのファセットを拠点として活動しているため、あえてこのファセットに乗り込み、独学では難しい対人戦の技術を、ここで活動するPKギルドやPKKギルドなどに所属して学ぶプレイヤーも多い。
フェルッカは他のエリアと異なる以下のような多くの利点もある。
  • スキルの上限値を上昇させる特別なアイテム「パワースクロール」が入手できる
  • ステータスの上限値を上昇させる特別なアイテム「ステータススクロール」が入手できる
  • 鉱石や木材などの資材が、他のエリアの2倍得られる
  • モンスターから取得できる戦利品の数が、他のエリアの2倍である
また、トランメルと比べて大地は荒れ果てており、ヘイブンとほぼ同座標の土地には泥棒と殺人者が寄り集まる孤島「バッカニアーズ・デン」がある。

ロストランド 編集

ロストランドは正確にはファセットではなく、トランメルとフェルッカの地下にある広大な大地である。その大半が陸地で構成されており、亜熱帯の密林を思わせる。恐竜のような乗り物「オスタード」を飼いならせば馬と同じように便利な乗り物として使うことができる。また、ロストランドはトランメルとフェルッカ、両方のファセットの地下にあるため、「トランメルのロストランド」と「フェルッカのロストランド」の2種類がある。

イルシェナー 編集

イルシェナーは「冒険」をテーマとした世界であり、各地に特異なダンジョンや通常では出現しないモンスターが配置されており、未知の世界を探検する気分になれる。

マラス 編集

マラスは星海に浮かぶ世界であり、それまでの住宅地不足を解消するための広い平地と、「Doom」と呼ばれる高難易度の広大なダンジョンが用意されている。基本的にマラスにあるのは建築用の土地がほとんどであり、冒険には適さない。

徳之諸島 編集

徳之諸島は周りを海で囲まれた島々で構成された世界である。日本風の文化を持ち、日本的なアイテムが多数存在するが、それは日本風で日本的なだけであり、ニッポンジンから見ればどことなく異質な雰囲気を感じさせられる土地である。

ハートウッド 編集

ハートウッド(Heartwood)はブリタニアと特殊なゲートで結ばれたエルフ達の住まう樹上の町である。住人のエルフからは金銭による売買ではなく、多種多様な依頼を引き受けることでエルフ特有の様々な技術やアイテムを入手することができる。

スキル制 編集

スキル制度は本作最大の特徴の一つである。

キャラクターの成長には、他のRPGによく採用されている経験値によるレベル制ではなく、「その技能にどのくらい熟練しているか」という意味のスキル制が採用されている。

魔法スキルなら、魔法を実際に使うことによって魔法スキルが上がっていき、上級レベルの魔法を使えるようになっていく。剣術等の戦闘技術ならば熟練することで命中率が上がり、より強いモンスターと戦うことも可能になる。

また、鍛冶のスキルなら、簡単に作れる武器や防具を作っていくことによりスキルが上がり、難しい武器なども作れるようになる。洋裁ならより上等の服を、薬剤師ならさらに強力な薬品を、これは基本的に他のスキルも同様である。

キャラクターが持てる総スキル値には基本的に700.0という上限があり、一つのスキルの限界値は100.0、上昇は0.1刻みとなっており、その範囲内で50種類以上あるスキルを自由に組み合わせることが可能である。基本としては7つのスキルを極める(100.0x7=700.0となる)のが一般的だが、必ずしもスキル一種類を100まで育て上げる必要は無く、中途半端に30や80などで止めるのも構わない。その場合、余った数値はまた別のスキルに回すこともできるため、一つのキャラクタで「侍・鍛治屋・シェフ・魔法使い・獣医・裁縫屋・霊媒師・大工」などなんでもかんでも扱うことができるキャラクターを作る事も可能である(ただしこれは単に器用貧乏で、実際はほとんどなにもできないに等しい)。

最高上限と、かならず最大限までスキルを上げなくとも良いという仕様により、スキルの組み合わせはほぼ無限大であり、よりベストな組み合わせを考える楽しみ(苦しみ)もある。またキャラクターの性能という点では新しいプレイヤーが古くから参加しているプレイヤーに比べ、太刀打ちできないほど著しく不利になることもない。

家システム 編集

フィールド中にある空き地には、プレイヤーが家を建築することができる。当初は複数あるテンプレートから一つを選んで建築するスタイルだったが、現在はそれに加えて完全に内装を自分でデザインをすることができる「カスタムハウス」も導入されている。カスタムハウスは四角形の土地をまず購入し、それの上に壁や屋根を設置して家を建築する形となる。

またUOは好きな場所に自由にアイテムを置くこともできる。普通の道端に置いておけば誰かに勝手に拾われたり、自動的に消滅(腐ると表現する)するが、自宅ならば「その場に固定する」コマンドで指定することで、誰にも盗られず、腐って消滅することも防ぐことができる。

これを利用すれば家の中に家具を置いたり、花や絵画を飾ったりなどの内装をすることが可能である。また、家具の中には実際にアイテムを入れることができる。アイテムの種類によっては色を染めて変更する事ができるので、うまく組み合わせて積み重ねることで様々なマスコットを作ることが可能である。有名なものでは、アイテムを積み重ねただけでガンダムを作ったつわものもいる。

この家のカスタマイズと内装は奥が深く、公式・非公式併せ、家に関するコンテストも頻繁に行われているほど人気のあるシステムである。

生産システム 編集

他のMMORPGではゲーム内の生活は戦闘が中心となっているが、UOの場合は生産システムも同様に充実しており、必ずしも身を削って生計を立てる必要は無い。一部の素材を手に入れるのには戦闘能力が必要な場合もあるが、他のキャラクターで戦闘を代用したり、他者から素材を買い求めるのも可能である。

生産できる物には、衣服、料理、道具、生活用品、武器、防具、家具、本などがあり、衣服や家具などは色を染め変えることもできる。特に武具と衣類については「バルクオーダー」と呼ばれるミニゲームがあり、街の店員から頼まれた商品を作って納品すると代金やレアアイテムをもらう事ができ、バルクオーダーの景品で得たアイテムでさらにアイテムを作ることで、より強力な武器や珍しい色柄の洋服を作ることができる。

また、家を持っている場合はNPC店員(ベンダー)を雇い、それにアイテムを持たせて値段を指定することで自らはその場に居なくともアイテムの販売が可能となっている。

PvP(Player vs Player)システム 編集

ウルティマオンラインではいくつかの条件でプレイヤーとプレイヤーの戦闘が容認されている。プレイヤー同士の戦闘は、アイテムやキャラクタースキル以上にプレイヤー個人の技術が強く影響する為、PvPerと呼ばれる専門のプレイヤーが多数存在している。基本的に大半のPvPはフェルッカと呼ばれる世界でのみ容認されているが、その他のエリアでも条件を満たせば第三者に攻撃を仕掛けることが可能である。

PK(Player Killer) 編集

最もポプュラーと言えるPvPの一つ。フェルッカなど他者へのネガティブな干渉が許されているエリアで、他のプレイヤーにダメージを与えて殺害すると「殺人カウント」が累積、カウントが5になると殺人者として認定される。殺人者は名前の表示が初期設定では赤くなるため、俗に「赤ネーム」とも呼ばれる。殺人カウントは1ポイントにつき40時間ゲーム内で消化しないと消えない。

殺人者はどこに居ても誰かに攻撃される可能性があり、たとえ殺害されても殺害カウントを相手に入れることは出来ない。また、大半の蘇生施設は利用できず、街に入ると警備員を呼ばれ、一瞬で死亡する。このため、事実上街の施設を使うことはできない。また、殺人者に対して回復、蘇生などのサポートをすると、サポートしたプレイヤーも犯罪者(灰色ネーム=クリミナル)となる。

派閥 編集

フェルッカ限定で導入され、プレイヤーは4つの大きな派閥のいずれか一つに所属すると、他派閥に所属するプレイヤーに対して攻撃を行なう事が可能となる。また、専用の装備や軍馬と呼ばれる特殊な乗り物を使うことができるようになる。

また、街の支配権を有する「シギル」とよばれるアイテムの争奪戦を行い、一定時間シギルを自派閥の拠点で防衛することでその街を支配する事が可能となる。街の支配に成功した場合、そのギルドは様々な恩恵を得ることができる。

他派閥プレイヤーを殺害するとキルポイント(KP)を取得しその数値によってランキングが公表される。

ギルドWar 編集

プレイヤー同士で結成したギルド間で宣戦布告と受理を行い、戦闘をすることができる。戦争状態となったギルドメンバーに対してはどのエリアでも攻撃が可能で、殺害数と被殺害数の累計データなども参照できる。

ゲーム内スタッフ 編集

他のMMORPGでもゲーム中の問題解決のために実際にゲームに参加し、質問や問題の払拭を試みる専用スタッフがよく見られるが、UOも他のゲームと同様にゲーム内でサポート業務を行う専属スタッフが存在する。サポートスタッフには様々な種類があり、大きく分けて「ゲームマスター」「カウンセラー」「シーア」「コンパニオン」に分類する。

「ゲームマスター」は運営会社の正式サポートスタッフだが、「カウンセラー」「シーア」「コンパニオン」は一般ユーザーがある程度の権限を受けたボランティアスタッフである。この中で、システムによって呼び出せるのは「ゲームマスター」と「カウンセラー」だけであり、カウンセラーで対処できない事例についてはゲームマスターが別途呼び出される事もある。

「シーア」はゲーム内イベントの企画と実行のみを行っているボランティアユーザーで、サポート業務は一切行っていない。

「コンパニオン」は初心者プレイヤーの元へ一方的にやってくるか、特定の地点で待機している。呼び出すことはできないが、基本的な操作方法などについて解説してくれる。

仮想世界の構築編集

仮想世界の構築において、ワールドシミュレーター的な要素が盛り込まれている。

変動する物価編集

伝統的なRPGではアイテムの価値は固定されており、「鋼の剣」はどの街で購入しても1000Gだったが、本作においては需要と供給により、アイテムの価値が変動する。多くのキャラクターが購入するアイテムは価値が上がり、多くのキャラクターが売却するアイテムは価値が下がる。これにより、過剰在庫を抱えた街で品物を安く仕入れ、それを品不足の街で高く売り利益を得る事ができる。

また、この事はアイテムを売買する商人、商人をモンスターから守る護衛、商人のアイテムを狙う強盗、と言った多種多様な遊び方をプレイヤーに与えた。

(注)2006/9 時点での仕様では、価格が変動するのは一部の資材に限られている。

生態系編集

モンスターや動物達は、あるバランスを持って生息している。モンスターの数が減ればその分動物の数が増え、肉食動物の数が減ればその分草食動物の数が増える。逆に草食動物が減ると肉食動物の数も減り、モンスターの数が増える。

(注)2006/9 時点では、この仕様は機能してないと思われる。

キャラクターの死編集

キャラクターは死ぬと幽霊になる。生前の肉体はその場に装備品と共に放置される。幽霊の状態では他のキャラクターと会話もできない為(ただし、幽霊が100.0以上のSpiritSpeak(霊話)スキルを持っていると、他のプレイヤーキャラクターとの会話が可能である。また、生きている他のプレイヤーキャラクターが100.0以上のSpiritSpeak(霊話)スキルを持っていると、そのキャラクターのみ、幽霊との会話が可能である。)、ヒーラー等に生き返らせてもらう必要がある。生き返ったキャラクターは(初心者保護期間中や、保険、Blessアイテムなど、いくつかの例外を除いて)全てのアイテムを失っている為、自らの死体を探しに戻らなければならない。放置された死体は野盗やモンスターにアイテムを奪われ(フェルッカでは誰にでも奪われる危険性があるが、トランメル・マラス・イルシェナー・徳之諸島では、死亡者がNPCシーフギルドに所属していない限り、また、Partyを組んでいてPartyメンバーからのルートを許可にしておかない限り、他のプレイヤーから奪われる心配はない。)、時間が経てば土に還り消えてしまう。

会話するNPC編集

NPCは雄弁である。徳の高いキャラクターが近づけば挨拶し、徳の低いキャラクターが近づけば罵倒する。幽霊を怖がり、周辺の会話に反応する。職業により一定の知識が設定されており、自分の職業に関する事、人名、地名等の固有名詞に反応を示し、簡単な会話が可能である。

NPCもプレイヤーキャラクターと同様にステータスを持ち、彼らを襲いアイテムを奪う事もできる。 (現在、NPCの名前が黄色い場合は「保護」状態になっているため、殺害できないという仕様が盛り込まれている)

拡張パッケージ編集

1997年のサービス開始以来、これまでに7つの拡張パッケージが発売されている。 もっとも新しいパッケージは、2005年9月に発売された。

Ultima Online: The Second Age(ザ・セカンド エイジ 通称:T2A)(1998年10月発売)
ウルティマオンライン初の拡張パッケージ。ブリタニアの地下世界であるロストランド(新大陸)が、新たな冒険の地として追加された。
このロストランドを導入するにあたって、開発チームは実に素晴らしいストーリーを築き上げ、そのストーリーとそれに絡めて進行する幾多のイベントは、UOの自由性がもたらす可能性と相まって当時の人々を大いに驚かせた。
このストーリーを展開してそれに随するイベントを発生させる様式は後に「EwE」として結実する。
Ultima Online: Renaissance(ルネッサンス・エディション 通称:UOR)(2000年4月発売)
この拡張により、ブリタニアは「トランメル」と「フェルッカ」の2つの平行世界に分割された。
これまでの世界はフェルッカとして存続しつつも、新しい世界トランメルでは PK (Player Killing) や掏りといった、プレイヤー間のネガティブな行為は一切禁止となった。
この拡張に伴うトランメル世界の発生はT2A以前からの調和の保たれていたモラリティを破壊してしまったので、人によってこの拡張は賛否両論がありディアブロの変遷に通じるものがある。
同時期に、リチャード・ギャリオットがUOのプロデューサーを降板し、Ultimaシリーズ開発元のOriginを退社という名目で解雇されている。そして以後のUOプロデューサーにはアンソニー・カストロ(通称サンソード)が就いた。
この拡張がUOの最大の分岐点であるという意見もあり、現在の物と区別するためUORが発売される以前のUOは「旧UO」と呼ばれる。
Ultima Online: Third Dawn(第三の夜明け 通称:TD)(2001年3月発売)
新たに砕かれた宝珠の一面が発見され、ロストランド、トランメルの次にくることから「第三の夜明け」と呼ばれる。
従来の 2Dクライアントに加え、3Dクライアントの提供を開始。また、3Dクライアントでしか行けない新世界「イルシェナー」が追加された。
新たに追加された3Dキャラクターグラフィックの多くは新規に作られたものではなく、開発中止になったUltima Online 2のグラフィックの流用である。当初は本クライアントソフトのみが更新されるようになり従来の2Dバージョンは次第にサポートを終えると宣言されていた。この新クライアントはとても評判が悪く、後も旧来の2Dバージョンはそのまま残り、二種類のクライアントソフトが両立するという他のネットワークゲームサービスではとても考えられない仕様を引きずり続けることとなる。
Ultima Online: Lord Blackthorn's Revenge(ブラックソンの復讐 通称:LBR)(2002年2月発売)
かつて、ストーリーの進行により誘拐されたロード・ブラックソンが強大な「Exodus」の力を借り、彼の理想を蔑ろにしたブリタニアを破壊せんと復讐を始める…
モンスターデザイナーとして、米国の漫画家であるトッド・マクファーレン氏を起用し、グラフィックの変更が行われた。また、3Dクライアントでしか行けなかったイルシェナーが、2Dクライアントにも開放された。
また、この時代(第三の夜明け、ブラックソンの復讐)には全シャード共通かつ同時に大きなイベントが何度か起こり、それらは当初8週間前後で完結するイベントであったことから「Eight weeks Event(EwE)」として呼ばれる。なお、その後の標準的なイベント継続期間は6週間前後となっている。
そのイベントは以下の4つで、この時期に様々な変更や追加仕様が加わり、またも人々は賑わう事になる。
シナリオ1:The Savage Empire(サベージの帝国) (2001/5/4 - 2001/7/10)
シナリオ2:Gargoyle's Redemption(ガーゴイルの購い) (2001/10/27 - 2001/11/6)
シナリオ3:Blackthorn's Damnation(ブラックソンの破滅) (2001/11/19 - 2002/1/22)
シナリオ4:Plague of Despair(蔓延する絶望) (2002/1/25 - 2002/3/30)
Ultima Online: Age of Shadows(正邪の大陸 通称:AoS)(2003年2月発売)
新世界「マラス」が追加された。この土地では聖なる騎士「パラディン」と死者を操る「ネクロマンサー」が対立しており、彼らからその技術を学ぶ事ができるようになった。さらに、戦闘システムの大幅な変更が行われたが、より戦術性のある戦いが出来るようになった。
このときに追加された「Doom」というダンジョンは、凄まじく貴重なアイテム「アーティファクト」が追加され、そのために所謂「廃人的プレイヤー」が大きく増加する一因となってしまった。
既存のアイテムパラメータも根本から変更され、小さなナイフが巨大な大剣より殺傷力が高い、布の服が鉄の甲冑より硬く魔法に強いといった、現実性の無い現象が起きた。
また、このアーティファクトにより対人戦は大幅にバランスを失い、もはや対人戦に素人が入り込むことは難しくなってしまった。
AoSによって導入されたさまざまな戦闘システムの改装は、プレイヤーの大幅なパワーインフレを招く事になり、巨大なドラゴンを数秒で倒せてしまうなど、UOの楽しみ方の一つであった仮想ファンタジー世界の冒険を、根本から潰してしまうには十分な内容だった。上記の事から、未だにAoSに否定的な意見がある。
Ultima Online: Samurai Empire(武刀の天地 通称:UOSE)(2004年11月発売)
日本風の世界観を持つ「徳乃諸島」が追加され、その土地独自の武具や道具が登場し、さらには、そこに住む住人である、侍、忍者から新たに戦いの術を学ぶ事が出来るようになった。
「とうとうMifuneを出さねばならなくなったか」と揶揄されたが、米国側スタッフは神田明神を訪れるなど実に熱心に勉強をした…らしい。
しかし、やはりというべきか当然というべきか、「サムラーイ」「ブシド」のような間違った日本観は色濃く残り、高位の魔族やドラゴンをも凌ぐ強さを誇る浪人や猛毒と魔法を操り高位のドラゴン並の強さを持つ巨大カブトムシ、何が由来なのか直立の暴走三頭犬など、いかにもといった風情の「何か」が追加された。新しい武器も日本刀の種類が増えただけでなく「ヌンチャク」など中国武術で使われる武器もあり、巨大カブトムシもコーカサスオオカブトにこじつければ、武士道文化というよりアジアの文化がブリタニアに取り入れられたとも解釈できる(日本語版パッケージには「ブリタニアに、武士道文化の華開く」と書いてある)。
ウルティマオンラインの醍醐味の一つである「スキル」では「Bushido(武士道)」と「Ninjutsu(忍術)」が追加された。
今までの戦士に対しての武士持ち味は「受け流し」Parryingスキルと連動していて敵の攻撃を武器で受け流す。日本刀はレイピアなどとは違い比較的軽量でも両手で持つことが多いというイメージのためか、武士は盾を持つと受け流しが極端に弱くなりまた片手より両手の武器をもった方が受け流しの能力は少し高く設定されている。6つある必殺技のうち一つ「Momentum Strike」は返し刃といわれ最も難度が高く設定されており、佐々木小次郎の「つばめ返し」と取ることができないこともないなど、攻撃面においての武士道スキルはそれほど違和感を感じないが、必殺技「Evasion」は受け流しの確率を上げるばかりか敵の魔法やドラゴンのブレスまでも受け流してしまう。更に忍者の経絡秘孔(後述のDeath Strike)やネクロマンサーの呪縛術(Blood Oath、UOMLの欄で解説)といった「既に自分の体に入ってるもの」までをも武器で受け流すと、バランスの破綻を招くともいえる仕様だけでなく、大きな違和感まで感じさせる。
一方の忍者は既存のスキル「Hide(隠れる)」「Stealth(隠れたまま移動する)」と連携してる技などが多く、不意打ちや急所付きなどの暗殺者的扱いになっている。手裏剣も存在し手裏剣は忍術のスキルに強さが依存している。最高難度の忍術「Death Strike」は、北斗の拳を意識したのかは不明だが、弱め攻撃を当てて、成功すれば一定時間後に本命のダメージが通るというようになっており、UOの対人戦で好まれる技(似たような技は通常魔法のExplusionなどもあった)である。「デススト」など普通に省略されることが多いが「経絡秘孔」「北斗神拳」などといわれることもある。
AoSで問題になった「アーティファクトアイテム」による強さのインフレが「TAF(トクノアーティファクト)」によって更に進み、またこのアイテムは期間付きで徳之島で入手できた(期間内であればDoom AFより格段に楽に入手できた)ため、最初は比較的安価であったが、時間の経過とともにPC間での取引値も上がりつつある。上述の巨大カブトムシの甲羅で作った胴という設定の鎧(巨大カブトムシの強力な魔力の恩恵を得られる)など、威力はDoom産のものにひけを取らない。しかし、この「TAF」で今まで色を染めることができなかった鉄製品やAFアイテムに色をつけれる粉(種類は10)があり「UOならではの自由度」の幅が広がったのも事実である。特殊な色で、また現在は入手不可なため、一部のアイテムの色を変えるだけのアイテムにもかかわらず、かなり高額で取引されている。
Ultima Online: Mondain's Legacy(宝珠の守人 通称:UOML)(2005年09月発売)
エルフという新種族が追加され、彼らの街であるHeartwoodが出現。
生産系に大幅な追加があった他、クエスト(非プレイヤーキャラクターから受ける 討伐・入手・護衛・配達 の依頼)の大幅な拡充、公共施設に寄付を行う事で報酬を受けられるコミュニティコレクション等の要素が追加された。
新たに複数追加されたダンジョンでは、内部において周囲から隔離された特定のエリア「領界」に「ピアレスボス」と呼ばれるそれぞれ固有のボスモンスターが出現するようになった。
ただし、プレイヤーが領界に侵入しピアレスボスに挑戦する為には、領界侵入及びピアレスボスに挑戦するための条件(複数のアイテム収集、或いは特定モンスターの指定数討伐など)を満たさなければならない。そして、全ての条件を満たすと「その領界の”主”に繋がる”鍵”」を入手することができ、その鍵を使用したプレイヤー及び同一パーティーのプレイヤーのみが領界に侵入しピアレスボスに挑戦することができる。(この方式と異なり、鍵の代わりにプレイヤー各自が使用することで領界に侵入可能となるダンジョンも一部存在する。この場合はパーティーは関係が無い。)
この方式のユニークな点は、既にピアレスボスに挑戦中のプレイヤーが存在する場合は、挑戦中のプレイヤーがピアレスボスの討伐に成功して帰還、あるいは討伐を断念してエリア外に撤退、または挑戦の制限時間を越えるまで、他のプレイヤーはこの間に必要な条件を揃えたとしても、領界侵入に必要な「その領界の”主”に繋がる”鍵”」を入手することが出来ない。つまり、最強クラスのモンスターとの戦い、及び討伐成功時に得られる大きな報酬を他人に干渉されることなく、挑戦したパーティのプレイヤーだけで独占(制限時間はあるが)できることにある。
しかしフェルッカにおいては別で、いくつものパーティが同時にボスエリアに挑戦可能。
ピアレスボスや一部のモンスターから得られるMLMAF(MLマイナーアーティファクト)やMLAF(MLアーティファクト)も追加され、今まで以上に強さのインフレが進んだ。また、敵の報酬もピアレスボスを筆頭に戦闘によって得られるアイテムが非常に強力になった。またMLから導入されたシステム(通称MLクエスト)の一部では、稀に凄まじい強さのアイテムが得られることもあり、プレイヤーの強さのインフレはもはや天井知らずとなりつつある。そのため、廃人と呼ばれるプレイヤーのキャラは敵の攻撃が一切当たらず強力な飛び道具を凄まじい速さで連発できるなどという時期もあったが、ステータスなどの数値に上限を加えるなどの調整で少しは落ち着いた。
それらの強力なキャラで、容易では無いが単独でピアレスボスを倒すソロプレイヤーも存在する。
尚、強さのインフレに対抗すべきかこのパッケージ発売と同時に、強力な新モンスターがあらわれただけでなく、一部の新旧モンスターがネクロマンサーのスキルを使えるようになった。一見地味には見える調整だが、これにより今まで強化しなくてもよかった属性の重要性が増すなどもあった。最もプレイヤーを苦しめたのは呪縛術「Blood Oath」をモンスターが使うことである。血の契約によりダメージを一定時間共有する(攻撃したものにダメージが返ってくる、与えたダメージに返ってくる威力が比例、回避不能)というものであるが、モンスターの体力はプレイヤーより遥かに高いことが多く(プレイヤーでは通常100程度、150を越すのが至難であるのに対し、敵は数百から数千、ボスクラスは数万)この仕様により強力な攻撃が諸刃の剣となるため、モンスターの「Blood Oath」の契約成立とPCの攻撃がほぼ同時になってしまい、PCが自分の攻撃で自爆するといったことが珍しくなくなった。この技はAoSから追加されたスキルの術であるが、今まではプレイヤーのみ使うことができたのでPCが苦しめられることは稀であった。
上述と重複する点があるが、血の契約が成立中は武士の見切り「Evasion」以外で反射攻撃を防ぐすべは一切なく必中し(武士道とParryingのスキルを極限まで強化して両手用武器を装備していても50%程度が限度)、血の契約という状態が一定時間持続するために、一度Evasionで偶然受け流しが成功しても血の契約の成立に気づかず次の攻撃で自爆してしまうこともある。ダメージに関しては軽減することすら不可能(血の契約成立時間は魔法抵抗スキル「Resisting Spell」で軽減可能)。このように調整のため、抵抗値は低いが体力は多いといった敵と非常に相性がよく、ダンジョンDoomのボスの一部やピアレスボスの一部も使用してくるため、それらのボスを少人数で倒すのは難しい。
Ultima Online: Kingdom Reborn (甦りし王国 通称:UOKR)(2007年06月28日正式運用)
新生UOを宣言し発表されたバージョン。すべてのグラフィックとインターフェイスが新規に作り起こされ、かなりのユーザーが期待をもったが、当初リリースされたベータ版クライアントの完成度が極端に低く(従来のバージョンで可能なことができない等)、それを引きずったまま正式運用にこじつけた。本クライアントは事実上3Dクライアントの後継バージョンであり、2007年をもってまさしくすれ違う形で3Dクライアントは完全廃止された。また、このクライアントバージョンが普及しだい、2Dバージョンのクライアントのサポートも完全停止すると予告されているが、UOTDの再来だとして多数のユーザーからはその宣言について疑問視されている。ゲーム内容としては上記のUOMLと同等である。
Ultima Online: Stygian Abyss (ステイジアン エイビス 通称:UOSA)(2007年夏予定)
UOKRクライアントの拡張パック。クライアントのバージョンを差し替えるのではなく「アカウント」のアップグレードをすることでそのまま拡張版に移行することができる。現在は開発中。

シャード(ゲームサーバー)の一覧と特徴 編集

  • 日本シャード
    • Asuka (1998年9月28日開設)国内最古シャード。
    • Yamato (Asukaとほぼ同時に開設)
    • Wakoku (1998年10月31日開設)
    • Hokuto (1999年1月22日開設)運営会社の米国側担当者が公式サイトにおいてシャード名を「Hokotu」と2回も誤記した事がある為、「ホコツ」「穂骨」等と呼ばれる事がある。
    • Izumo (1999年10月1日開設)
    • Mizuho (2001年4月30日開設)
    • Sakura (2002年10月21日開設)日本では最も新しいシャード。
    • Mugen (2001年10月16日開設)上級者ルールの適用される、ハードコア・シャード。
  • アジア及びオセアニアシャード
    • Arirang (韓国)
    • Balhae (韓国)
    • Formosa (台湾)
    • Oceania (オーストラリア)
  • 欧州シャード
    • Drachenfels(ドイツ)
    • Europa (イギリス)
  • 米国シャード
    • Atlantic
    • Pacific
    • Great Lakes
    • Lake Superior
    • Baja
    • Napa Valley
    • Sonoma
    • Catskill
    • Lake Austin
    • Legends (当初 AOL Legends というAOL会員限定シャードだったが、現在は一般利用者にも開放されている)
    • Siege Perilous (ハードコア・シャード)
    • Origin(2004年12月開設。下記のTest Sosariaに代わり、変更・修正が全世界に先駆けて行われ、その調節がテストされる。)
  • その他のシャード
    • Test Sosaria (常設されていたテストシャード。開発陣によって色々な仕様がテストされていたが、Origin開設に伴い廃止。また、これとは別に臨時のシャードが設置され、テストが行われる事がある)
    • Abyss (1998年のハロウィンに設置された期間限定のイベントシャード)プレイヤーはモンスターに扮し、他のプレイヤーや一般NPCをAbyssに叩き込ませるという、この分野では初の「楽しい」シャード。
    • Farmageddon (1998年の感謝祭に設置された期間限定のイベントシャード)Farm(農場)+armageddon(ハルマゲドン)の合成語で、内容もその題名に準じて農夫と家畜たちが大戦争を繰り広げる、「愉快な」シャード。
    • Santa's Slay (1998年のクリスマスに設置された期間限定のイベントシャード)上記Farmageddonに触発されて作られたシャード。プレイヤーはサンタ等に扮し、人々をSlayしていくという、これまた「微笑ましい」シャード。
    • Baekdu (韓国のハードコア・シャード。2002年6月閉鎖)
    • Shard of the Dead(2005年のハロウィンに設置された期間限定のイベントシャード)

Lord British暗殺事件編集

基本的には、イベントに関わる人物は、運営側の操作により攻撃などの敵対的干渉から防御されている。しかし、ゲームシステムの運営方法を模索していた初期の段階には、今ではジョークになる色々な事件が起こった。

その中でも最大の事件は、オープンβテスト時に起こった事件で、ブリタニアを統治していたLord Britishが一般プレイヤーに向かって演説をしている時に、あるプレイヤーが「Fire Field」と呼ばれる魔法を使い、王を焼殺してしまった事件で、UOに詳しいプレイヤーの間では、一種の伝説として語り伝えられている。2004年に、7周年記念として配付されたアイテムの中に、この事に由来する防具が選択出来た。

なお、このプレイヤーはその後、暗殺ではなく、他の不正行為を働いたとして、アカウントの剥奪が発表された。

問題点編集

グラフィックスの劣化 編集

近年リリースされている他MMORPGと比較して、キャラクター、インターフェイス、デザイン面がひどく見劣りしている。 これはサービス開始(1997年)当時のグラフィックスを多少改変しつつも流用している影響であり、良い意味でクラシカルではあるが、それ故に最新の3DCGを使用している他のゲームと比べると見劣りしてしまっている。

また、アジア圏で流行しているキャラクターデザインと、欧米的キャラクターデザインの違いも影響していると言える。

UOは、長年にわたる試行錯誤によって積み重ねられたデータに基づく、様々なシステムの綿密さや、奥深さ、自由度があるとの評価もあるが、その一方で「見た目」の影響による「新規プレイヤーの獲得」「現行プレイヤーの維持」が非常に困難になってきているとの見方もある。

この問題の改善の為か、EA(Electronic Arts Inc)は2007年にUOの新しい拡張版 「ウルティマ オンライン『甦りし王国(仮称)』」(Ultima Online: Kingdom Reborn) を発売予定。その「見た目」(グラフィック)が刷新される。

この拡張版は現行のプレイヤーや、引退したプレイヤーからも広く注目を集めている。

近年の問題点 編集

  • 「システムホールを利用した不正行為の横行(ゲーム内通貨の増殖やチートツールの使用)」
  • 「プレイヤーのモラル低下(乱暴な発言や他人を誹謗中傷するような発言、行為)」

なども挙げられる。 しかし、これは他のMMOでも絶えず課題となっている問題であって、UOだけではなくネットワークゲーム全体が抱える問題とも言える。

外部リンク編集

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